留袖を着るときは?
1. 私の子供の、結婚式
2. 私や主人の、弟や妹の結婚式(兄弟姉妹)
3. 私や主人の、甥や姪の結婚式
4. 仲人を引き受けたとき
5. 孫の結婚式
家系図を見て何回着る機会があるか調べてみましょう。
留袖を着るチャンスは、少なくとも10~20回程度が普通の家族です。
留袖を着るとき必要なもの
黒留袖(色留袖) | 上品なもの。豪華なもの。粋なもの。個性的なもの。 |
袋帯 | 金銀使いの帯や綴れの帯など豪華な帯にします。 |
長襦袢 | 白を使用します。喪服用の長襦袢と兼用する事もできます。 |
コート | 11月~3月は、絵羽コートや無地のコートを着ます。 |
帯〆帯上 | 白か金銀の帯〆。白の帯上。 |
扇子 | 金と銀の両面の扇子 |
草履バッグ | 草履とバッグはおそろいが一般的。 牛皮革、帯地の織物、綴れ、佐賀錦など。 バックはあまり大きなものは持参せず、アクセサリー程度に考えます。 |
刺繍衿 | 白地に、白や金銀糸の刺繍のある半衿が使われる事もある。 |
ふくさ | 慶事用と弔事用がある。 |
色留袖の良さは?
1. 紋が一つで着る
背紋一つだけの色留袖は、二枚目の訪問着としても着られているようです。
留袖としては、白の伊達衿を付け、見せ掛けの比翼にすることもあります。
2. 紋を五つ
五つ紋の色留袖は、第一礼装の留袖になります。
比翼は、白に限らず色比翼など、おしゃれにいとまがありません。
訪問着・付け下げ・色無地を着る
1. 友人知人の結婚式
2. 職場の同僚の結婚式
3. 付き合いのある人の結婚式
4. 遠い親戚(いとこなど)
5. 近所の結婚式
※付け下げは、訪問着に準ずる着物と考えて良い。
付け下げ訪問着?
この言葉は、正式な名称ではありません。付け下げは、付け下げ。訪問着は訪問着。全く異なるものなのです。でも、区別がつかない。(専門家でもわからないことがある)
友禅染には、全部で26以上の工程があります。その中で、ひとつの工程(仮絵羽縫い)を省略したものが付け下げなのです。
仮絵羽縫いは、白生地を染める前に仮縫いして着物の形にします。そこに、下絵を描くわけです。付け下げは、その工程を省略して、寸法を基準にして下絵を描きます。ですから、工程を省略した分、安価と言うわけです。
洋服では、オーダーとイージーオーダーの違い。仮縫いの工程があるのと、無いの。できあがったら、見分けがつかない。実際は、複雑な訪問着の柄では、その工程を省略できないのが現状です。
「訪問着のような高級感ある付け下げ。付け下げのような簡素な訪問着。」
そのような、セールストークも聞かないこともありません。
付け下げ小紋とは?
小紋は、小さい柄の着物という意味。小紋は、生地に一定方向だけに染めて行きます。
ですから、着物の前後で向きが逆になっても良い着物です。
付け下げ小紋は、小紋の中でも、柄付けを肩山と袖山で反転して前から見ても後から見ても、柄が上向きに作られています。付け下げなのか、小紋なのか?名前は小紋でも実際は、付け下げです。だから、結婚式にも着られる準礼装に分類されます。でも、小紋として着ても良い!上級者のきものです。
よくある失敗
1. 留袖の振りから見える長襦袢が、色物である。
2. 留袖の帯〆が色物である。
3. 寸法の合わない貸衣装を着て、衿元がはだけて見える。
4. 派手すぎる留袖。
普通、自分の留袖は将来を考え地味目に作ります。しかし、当日だけ着る貸衣装は、出来るだけ若ぶりに見せ様とするためか、やや派手目に見立てます。そのせいか、後日勢ぞろいの記念写真に、飛びぬけて派手さの目立つ留袖が気になる事が良くあります。