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第11章 礼装のきもの

1102.第一礼装(振袖、留袖、喪服)

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ミスの第一礼装

きもの:振袖
帯:袋帯
長襦袢:振袖用
帯〆:太い帯〆
帯上:総絞りの帯上
草履バッグ:帯地の織物、牛皮革、佐賀錦

現在の振袖は、ほとんどが本振袖で袖丈も3尺前後が一般的です。きものの中で最も華麗で豪華な振袖は、結婚適齢期を迎えた美しい女性にふさわしい代表的な装いのひとつです。青春の絶頂期にかくも可憐な晴れ着があること自体、日本文化の伝統的な素晴らしさを感じます。成人式、結婚式、結納、お茶会、卒業式、謝恩会、初出勤、パ-ティ-など、主役を演じることができるのも、振袖の持つ最大の魅力です。また、振袖は着る本人はもちろんのこと、母親や父親、祖父母や親族、知人友人に至るまで、愛や喜びを共感できる祝福のシンボルと言えます。

ミセスの第一礼装

きもの:黒留袖、色留袖
帯:袋帯
長襦袢:白の長襦袢
帯〆:白または金銀
帯上:白の綸子、絞り
草履バック:帯地の織物、牛皮革、佐賀錦、綴れ

留袖の由来は江戸時代に、結婚したら振袖の振りを脇に短く縫い留めて、振りのない袖「 留袖 」という意味から呼ばれるようになりました。また、江戸では大奥の御殿女中の衣装として発達し「 江戸褄 」(えどづま)と呼ばれていました。

現在では、既婚者の第一礼装として用いられ、最高の格式と敬意を表すものとして利用されています。色留袖はもともと宮中では黒が使用できない色であったため、公家の間で着用されていましたが、最近では一般にも普及し、格調の中にもお洒落感覚を取り入れ、さまざまな地色や柄の色留袖があります。

喪服

冬喪服には、おもに一越縮緬が使われます。染めは、白生地に深い黒色の草木染めを施しますが、一定の色とツヤが出るまでは何回も繰り返して染め上げられます。黒一色と生地の材質だけで着る喪服には、色も柄もありません。それだけに黒一色だけで参列したときのその優劣は何よりも目立ちやすく気になるものです。「 喪服の女性が一番きれい! 」 という人もありますが、故人との別れに際して黒装束に五つ紋と言う最高の格式を奉じて参列することこそ、日本女性の日本人たる所以ではないでしょうか。

夏喪服には五泉(新潟県五泉市)の駒絽が使われます。絽には、すき間からすき間までのよこ糸の数によって三本絽、四本絽、五本絽があります。さらに、よこ糸に「より糸」(2~3本の糸を1分間に4~5千回転して1本の糸にしたもの)を使用したものが駒絽と呼ばれます。

喪服の帯は、黒供帯と呼ばれる名古屋帯が主流ですが、近年はその格式の高さゆえに黒の袋帯も用いられます。また、黒供帯は法事のときなどに色無地の上にも締めます。着物の中で一番手入れの必要なものが喪服といってもいいでしょう。独特の雰囲気の中で、天候、時、ところを選ばず着なければなりません。

また、長い間タンスの中にあるだけで裏地が黄色く変色したり、全体がカビにおおわれたりします。裏地の黄ばみが見えた時ほど 「 だらしなさ 」 が気になることはありません。必ず虫干しや寒干しを実行しましょう。

家紋について、女性は代々母方の紋を受け継ぐのが一般的な通例のようですが、嫁ぎ先の紋を入れることもあります。そこには、公家を中心に発展した平安文化と、武家を中心とした江戸文化の違いがあるようにも思われます。いずれにしても近代までは、女性の地位が相対的に低く、女紋に対する考え方も総じて低かったようです。

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