第12章 留袖の着方・冠婚葬祭

1202.留袖の着方(手順)

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着方の手順

(1)留袖を着る前に、留袖の衿、比翼の衿を、それぞれ半分に折っておきます。

裾合わせをします。

しっかり持ち上げて床すれすれに下ろします。

手の位置は腰骨より高い所を持つようにします。

(2)上前を右腰骨より深く合わせます。

余分はしっかり下前の方に引いておきます。

腰にピッタリ着物が添うようにします。

(3)上前を開きながら、下前を合わせます。

この時、着物の長さは、ずっと床すれすれのままです。

前が脇まできたら、しっかり上げます。

15~20cmくらい。

身幅の広い着物は、脇から折り返します。

(4)上前を合わせ、腰骨まできたら、4~5cm上げます。

左手を身八つ口から入れて、両手で衿先を持ちます。

水平に引き、腰にたるみがない様にします。

引きすぎると、縫い目が割れますので、着物がずれない程度に。

(5)上前を押さえて、ウエストあたりのしわを上に伸ばします。

前身頃、後身頃、下前の前身頃も忘れずに伸ばします。

(6)腰紐を締めます。

ここでは、ウエストベルトを使いますが、腰紐と使い方は同じです。

右手にウエストベルトをあてて、左手で左腰までまっすぐに当てます。

そのまま、両手を同時に後に回します。

後で交差したら指を入れて、しわをとりながら脇でしっかり締めます。

留袖の場合、比翼が重いので、ウエストベルトは短くしておきます。

腰紐の場合も留袖がずれない様しっかり締めます。

両身八つ口から手を入れ、前後のおはしょりを整えます。

(7)背中心を合わせます。

左右の掛衿を合わせ、体の中心に持っていき、もう一方の手で背中心を持ちます。

前後に動かして衿をなじませます。

着物の衿は、背中心で長襦袢の衿より0.5~1cm出します。

留袖は紋がはっきりわかるので、背中心を正確に合わせます。

(8)衿合せをします。

ここではコーリンベルトを使います。

着物の衿幅は、掛衿のすこし下で3分の1を内側に折ります。

着物の衿から比翼が細く出るように合わせます。

耳下位置で長襦袢の衿、比翼、着物の衿を重ねます。

半衿の幅は人差し指1本より広めにします。

ウエスト位置にコーリンベルトを止めます。

すぐ下のおはしょりを内側に三角に折り上げます。

実際にはコーリンベルトを左身八つ口から入れ、表に出さず着物の中でします。

(9)上前の衿合せをします。

下前と同様にして、コーリンベルトをウエスト位置に止めます。

コーリンベルトを使う時は、必ず左右を水平に止める事。

ベルトのゴムはゆるくあわせておく事。

腰紐を使う時は「おしゃれ着の着方

サッシュを使う時は「訪問着の着方」を参照してください。

(10)コーリンベルトの下から背中心を確かめます。

中心に指2本をいれ、両脇にむかってしわを取ります。

(11)伊達〆をしてから完全にしわを取ります。

もう1度背中心を確かめ、(10)の様に指を入れ両脇にむかって しわを取ります。

後のおはしょりを下にひきます。

脇のしわを取ります。

訪問着の着方」を参照してください。

(12)留袖の着つけの出来あがりです。

帯は「二重太鼓の結び方」を参照してください。

衣紋は多めに抜きます。半衿も広めに出します。

比翼は細くまっすぐに出します。

紋がずれない様に。留袖もずれない様に。

帯まですべての出来あがりは「留袖の着方(ポイント)」の所に前姿、後姿とも載せてあります。ご参照ください。

末広は黒塗で金を表にして、左胸に差します。

「知らないと後悔する着付け教室の話」が集英社に取材されました

着物の国のはてな

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