続・着こなし講座

感性工学により高度な美意識を習得

袋帯

上級者に必要なプロの技術が学べる

感性や美意識を「見える化」して理解

続・着こなし講座は、より高度な美意識や感性を磨きながら、自分はもちろん他の人にもコーディネートやお見立てができるようになるためのコースです。

着心地、印象評価法、見立ての三つの大きなテーマに加え、和服には欠かせない風呂敷の使い方、会席料理の食べ方、帯留め、きものを着た時のお化粧方法など、興味深い内容を盛り込みました。また、きもの上級者として、しみ抜き、丸洗い、鼻緒の立て方など、きものを着る上で必要なプロの技術を提供しています。

美意識や感性の習得には、伝統的な感受性に基づく解説だけでなく、科学的な根拠のある感性工学の手法を取り入れました。難解な印象測定法(SD法)も楽しく理解できるでしょう。

学費明細

初回授業の際に必要なもの

授業回数 48回(1回90分)
月謝 全国版:11,000円(税込)
都市部:12,100円(税込)
テキスト代 3,300円(税込)

教材費

鼻緒・草履台 8,780~8,960円(税込)
サイズにより異なります

鼻緒の立て方講座を受講の際にお支払いください。

認定資格

着こなし講座を修了された方は、きものカルチャー研究所より「きもの着こなし講師一級およびきものコーディネーター一級」に認定されます。

認定料 きもの着こなし講師一級および
きものコーディネーター一級
33,000円(税込)

おもな講義の内容

「着心地」という感性からとらえる

美意識はきものをきれいに美しく着る上で最も重要な要因ですが、きものを着始めると気になってくるのが着心地です。

また、普段きものを愛用している「きもの通」にとっては、妥協できない感性でもあります。

着心地には、物理的な「触感」と心理的な「満足感」の二面性がありますが、奥が深くて面白いものです。これまで、おもに「美しさ」の視点で学んできたものを「着心地」という観点からとらえられるようになると、知る人ぞ知る本物の味や魅力がわかってきます。

「見える化」による感性の継承

これまで、きものを美しく着るために、上品、粋、洒落、格式など、伝統的な感性表現について学んできました。これらの感性領域が見えはじめた人なら、着付けに限らずきもの、帯、羽織などのコーディネートにも自信が持てるようになったはずです。

しかし、この感性領域は、先人たちが残してくれた究極の美意識ですが、その輪郭はあいまいです。つまり、上品と言う領域と粋という領域には個人差があり、しかも、鮮明な部分もあればぼやけた部分もあります。そこで、SD法の印象評価による、いわゆる「見える化」技術を取り入れました。

「きものデザイナー」としての葛飾北斎

葛飾北斎は日本を代表する浮世絵の巨匠ですが、現代風にいう「デザイナー」であった一面はあまり知られていません。江戸時代のことですからファッションデザイナーならぬ「きものデザイナー」ということになりますが、当時流行していた「江戸小紋」をしのぐ優れたデザインやパターンが残されています。

北斎が考案し、染物屋などが手本として利用していた「新形小紋帳」には、ありとあらゆる事物から洗練されたシンプルな文様が数多く創作されています。CG(コンピュータグラフィックス)のある時代ならともかく、墨筆とぶん回まわしだけで現代人にも到底およぶことのできない美しい図形の数々には驚かされるばかりです。この講座では、その北斎模様についても学びます。

「見立て」によるコーディネート

着物の見立てとは、お顔映り、コーディネート、モノの良し悪しなどを選定・評価・判断することですが、本来の見立てには、「物を本来のあるべき姿ではなく、別の物として見る」という漢詩や和歌で用いられてきた技法があります。

たとえば、日本庭園などで見られる枯山水は、石や砂で海や水の流れなどを表現しますが、より身近なところでは「月見うどん」のように生卵を満月に置おき換かえて趣向を凝こらします。つまり、石や砂を前景として見ながら、そこに暗示された背景を思い起こしているのです。

そのためには、「美」や「趣」の本質を極め、前景と背景との間で共通の因子をあらかじめ会得しておく必要があります。このような日本人が共有している美的な感性「見立て」によるコーディネートについても解説しています。

しみ抜きなどの実用的な内容も

その他、実用的な内容として以下のような内容を学習します。

和食・会席料理の食べ方(課外授業)
衿や袖口などのシミ抜きの仕方
草履の鼻緒のすげ方
足袋や着物の洗い方

受講資格

着こなし入門講座を修了された方

また、授業は原則、着物で受講します。
(外出できる着物一式。小紋、紬、麻など、特に制約はありません。)

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