第16章 実用的なきもの知識

1603.お店でのマナー

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残念ながら、きもの業界には多くの問題点がございます。特に一般消費者から、売り方についての厳しいご批判には、多くの業界関係者もその悪評には困り果てているのが現状です。大手のチェーン店や、組織販売を主にしている一部の販売店が、強引な売り込みや勧誘などで問題を起こし、しばしばマスコミなどでも取り上げられられています。

確かに、地域に密着した家業店は風評に敏感なことは事実ですが、大きなお店が悪くて、小さな家業店が良い、そう簡単な問題でもありません。昨今の売り手としての姿勢(資質)にかかわる問題は、呉服の業界に限らず、企業倫理として大きな転換点に来ていると考えます。

多くのご批判に耳を傾け、自社をも含めて改善して行かなければ、きものの未来はありません。怒りが爆発のコーナーには、皆様方からの意見やご批判を頂戴し、微力ながらその努力をしているつもりです。どうぞ、ご一読いただき、トラブルなどには巻き込まれませんよう、伏してお願い申し上げます。

ここでは、そうした問題と同時に、このページで学習された人には、お守りいただきたい、いくつかのマナーについてお話します。もちろん売り手側の問題解決が最優先の課題ですが、それでも消費者側にも全く問題が無い訳ではありません。

信頼できるお店を選んだ後は、やはり最低限のマナーは守りましょう。

きもの選びのマナー

店員さんは遊び相手?

いくら着物が好きだからと言っても、店員さんはあなたの遊び相手では有りません。
全く買う当ても無いのに、長時間に渡り店員さんを拘束してはいけません。
プロの店員さんにはノルマもあるし、暇つぶし程度の軽い考えは禁物です。
本当に知りたいこと、見たいものが有る時は、その旨を明確に告げ、短時間で切り上げる。
勤務中の店員さんに、ボランティアを期待するのは筋違いです。

他のお客様へのアドバイスはしない。

きものが少しわかりかけてくると、他のお客様の選ぶ着物が気になりはじめます。
親切心から自分の好みやセンスを、知らないお客様にお勧めするのは止めましょう。
絶対に正しいセンスなんて有りえませんし、商談がまとまった試しがないのだから・・・

自由に見させて欲しい!

きものや反物の後始末が出来るようなら自由にご覧下さい。
飾り付けの商品なら何の問題も起こりませんが、たたみ方や巻き方一つで商品が傷みます。
高価な商品でも宝石のようにガラスケースに入れるわけにもいきません。
店員さんとの信頼関係が無いうちは、品質管理、万引き防止の責務がある以上、
ホッタラカシは、やはり無理だと思います。
必要以上のシツコイ勧誘があるなら、その店には行かない事です。。

子連れのお客様に

店内や展示場で、幼児にガムやチョコレートなどを食べさせないで下さい。
店内を走り回っても、最近の母親は、人前では叱ると言う事が無いようです。
一番に嫌われるお客様がこのようなお客様です。

ペットは連れて行かない

家族同然のペットでも、お客様の中には嫌いな方もあります。
犬などを店内で走らせるのは、大迷惑です。

値段は、他人に言わない

親しい近所や友人のきものでも、決して他人に値段は言わないこと。
高すぎても安すぎても、問題はおこります。

邪魔をする人がある

展示会場などで、お客様がその気になられているときに、
きものは着ないのに……
よく考えてからにしたら……
また次回にしたら……
などなど、親切心からとは言え商談の邪魔になるお客様がある。

自慢話は聞きづらい

店員さんにならまだしも、見知らぬお客様に自分のコレクションを長々と自慢されるお客様がある。

「知らないと後悔する着付け教室の話」が集英社に取材されました

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